2023年度 第1回研究会報告
8月30日(水)19:00-20:30、オンラインで2023年度第1回研究会を行いました。
研究会では、福祉の領域から近代仏教史をとらえなおす若手研究者・井川裕覚先生(上智大学)が今年1月に出版された『近代日本の仏教と福祉-公共性と社会倫理の視点から』(法蔵館)の書評会を行いました。
本書は、「公共宗教」の視点から従来の仏教社会福祉史を捉え直し、福祉をめぐる公共空間の形成過程と、その原動力としての仏教倫理の存在を浮き彫りにすること目指す意欲作で、書評会では、小林惇道先生(大正大学)、白波瀬達也先生(関西学院大学)のお二人に評者をおつとめいただきました。
書評会では、井川先生に御著書の内容を簡単にご紹介いただいた後、小林先生からは、近代史の中で教団と仏教者個人との志向のずれに関するコメントや、白波瀬先生からは「公共空間」の概念の多義性をどう整理するかという質問がありました。
研究会には22名の参加者がおりましたが、評者のコメントが呼び水となり、他の参加者からも多くの質問、コメントをいただき、大変盛り上がりのある研究会となりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました(写真は左から井川先生、小林先生、白波瀬先生です)。
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